腕時計はファッション、加熱するスマートウォッチの本命は腕時計メーカーであるべき

腕時計は家電製品ではなく「ファッションアイテム」。
ウェラブル端末の本命としてスマートウォッチ界隈が加熱してますが、何が出てこようが私はずっとそう思ってます。

携帯を持つようになり、めったに腕時計を着けることがなくなったのですが、それでも良い腕時計が欲しいなあといつも思ってますし、たまにお古のスピードマスターのネジを巻くこともあります。それは腕時計が自分の個性を表現するアイテムだと考えているからです。
そうは思っていても腕時計への関心はどんどん薄れていたのですが、数年前からウェラブルデバイス端末の話が出始め、メガネ、腕時計がその主役の座を射止めようとグイグイと業界を引っ張ってきました。その頃から見ていたデバイスとしてのスマートウォッチの世界はとにかくガジェット感満載で何もセクシーじゃない。これじゃあ要らない。そんなものばかりだった気がします。

そんな中、4月24日発売と発表されたApple Watch(アップルウォッチ)により、ウェラブルのド本命とされていたスマートウォッチは一気に加速し始めましたわけですが、なんとなくピンとこない。
Apple製品が好きな私も触手が動きません。まったくもってセクシーさがない。しかも満充電で18時間しかもたないバッテリー。仕様を詳しく見ていないのでバカなこと言いますが、寝るときに睡眠深度などを計測するなら着けて寝るわけですよね。そうするとバッテリーが少量だったら寝ている状態でアップルウォッチを着けた上にさらに充電ケーブルもコンセントとつながっているという状況があり得るんですね?(ホントかな)だとしたらもはや私は人間じゃなく管理されたロボットみたいな感じです。その姿はあまり見られたくない。

なんてことを思っていたら、先週、スウォッチがスマートウォッチを発表
おお!と思っていたら、スイス・バーゼルの時計見本市「バーゼル・ワールド」ではタグ・ホイヤーやブライトリングなどもスマートウォッチ参入を発表したではありませんか(日経電子版記事)。そうそう、餅は餅屋だよ。腕時計がいくらデジタル領域のプロダクトに進化していると言っても、身に着けてセクシーな腕時計は時計屋が作らないと!
デジカメもカメラメーカーのものが好きですし、やはりAppleが先進的とはいえ、時計メーカーの作るスマートウォッチのほうが気になります。週刊アスキーの記事読んでるとワクワクします。

これで腕時計市場がもっともっと活性化しますね。ホッとしましたし、買う気も起こってきました。
でも、自分があまり腕時計を身に着けなくなったせいか、腕時計市場は右肩下がりなんだろうなあと勝手に思ってたのですが、全然違ってましたね。矢野経済研究所の調査結果をみると。

参考までに貼っておきます。
国内時計市場に関する調査結果2014(PDFが開きます)

国内時計市場に関する調査結果(矢野経済研究所より転載)

国内時計市場に関する調査結果(矢野経済研究所より転載)

結果にコミットする加藤公一レオ氏「100%確実に売上がアップする最強の仕組み」を読んでみた

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本日もまたまた読後レビューをひとつ。
ネット広告&ネット通販の世界では知らない人がいないと思われるほどのマーケティング芸人・加藤公一レオ氏の8年ぶりの新刊「100%確実に売上がアップする最強の仕組み」を読んでみました。

本題の前に思い出話を。本人が覚えているかどうかわかりませんが、レオ氏と初めて言葉を交わしたのは2008年。福岡で開催された日本通信販売協会(JADMA)主催の通信販売基礎講座の会場。彼はまだADK九州に在籍していて会場に遊びにきていた(失礼w)と記憶しています。私は某通販会社を辞め、WEB制作会社でECコンサルの真似事をやりだしたころ。その日は「eコマースを成功に導く正しいSEOの考え方とは」なんてことを恐れ多くも喋っていたのです(怖)。そのころからたまにお会いして軽くお話したり、彼の講演を拝聴したりするぐらいの関係ではありますが、レスポンスの魔術師としての彼の実績と素晴らしさは十分存じ上げているつもりです。

さて、本書について。講演タイトルさながらの挑戦的なタイトル。なにせ「3年連続日本一の”レスポンスの魔術師”が2時間50万円のコンサル内容を初公開!」との触れ込みだもの。何のレースで日本一になったのかわからないし、素人が触ると間違いなく火傷しそうなタイトルです(笑)。
レオ氏の講演を聴いたことがある方が本書を読むと、感じると思うのですが、目の前でレオ氏が喋っているような感覚になります。学術書でも参考書でもなく、なんというかレスポンス広告の極意に関する事細かなインタビューに身振り手振りで答えているような光景が浮かんでくるのです。

冒頭からトップギア気味のテンションの中、なぜ今この本を書いたか、みんなが知りたい本当のことは何なのかを読者に問いつつ、その答えを惜しげもなく披露しています。そう。事業者で通販に従事する者やその上司、経営者はテクノロジーやトレンドを知りたいのではなく、どうすれば1円でも多く売上が上がるのか?なのです。
そのニーズに対して本書は、レオ氏が競合激しい九州単品通販業界の中で生き抜いてきたことすべて(ではないかもしれないが)をその答えとして正々堂々と述べている本といって良いでしょう。

本書は公開カンニングシートとしての役割を持つが、その「惜しげもなく」披露されていることは、逆にレオ氏に本当の商売をもたらすものだと思います。私は情報をオープンにする人にこそ真の情報が集まってくると信じているので、ノウハウをオープンにすることでレオ氏のもとには通販企業の真の課題や悩みが入ってくるのでしょう。

しかし、本書はほんとに良くできたカンニングシートだと。業界や商材によって多少チューニングはあるでしょうけど、ネット通販の場合、本質的なことは何ら変わらないので、これだけ細かい戦術が公開されていると、自分たちの環境に合わせていろんな実験ができますね。私もいくつかすぐに試してみたいことがありました。細かいことは本書を読んで感じていただきたいが、クリエイティブ最適化理論とメルマガではなくフォローメールの考えはみんな実践するべきですね。

最後の章(第8章)では「大成功する広告代理店とのつき合い方22か条」という、これまた既存代理店に喧嘩を売っているような内容が書かれているが、自分自身のことも懐かしみながら読ませていただいた。ここで書かれていることはすべてのパートナーとの取り組み方に他ならないと思います。

レオ節、十分堪能しました。「なるほど・ザ・レオワールド」といったところでしょうか。こういうのを読むとまたネット通販の世界が楽しくなります!

買う5秒前〜何がお客の背中を押したのか?〜レビュー

買う5秒前

指南役代表・草場滋氏の新刊「買う5秒前」を読みました。そそるタイトル!こういうタイトルに確実に弱い自分がいますねー。本書の中にもネーミングのくだりが出てきますが、タイトルって大事だなとつくづく思いますね。

さて、そんな指南役からの贈り物を読むのは「”考え方”の考え方」「透明人間の買いもの」「キミがこの本を買ったワケ」に続いて今回4冊目。読後は2007年に読んだ「キミがこの本を買ったワケ」の超進化版だと感じました。
「キミが…」も「買う理由」が満載でしたが、本書はこれまで考えられてきたふだんの購買動機に収まりきらない未知の購買動機を7番目の動機として6つに分類し、62もの買うシーンを取り上げて説明されています。この「買うシーン」に思わず「なるほど」と唸るものが多いのです。

プロローグに「読むだけの本ではなく使う本」とありますが、「今日の私の買い物は何動機だったのか?」を逆引きして、自ら納得するといった用途が浮かびます。家族の買い物にも興味深く話を傾けられるかもしれません(笑)。

あの買い物はいったい何がお客の背中を押したのか?
その答えは読んだ方がそれぞれ感じていただきたいと思いますが、私自身、6つの分類の中で「なるほど」と思ったシーンを挙げておきます。読まないとよくわからないと思いますがそこはお許しを。

“買う5秒前の心理1-『本能』

  • 彼女のマネをしたいワタシ
  • 頭文字Aに惹かれるワタシ
  • “10分”なら独占を許せるワタシ:ホイチョイ馬場氏の10分1,000円という理論に唸りました。ヒットの要因は10分という短い尺にあるということ。

“買う5秒前の心理2-『ソーシャル』

  • 小ネタが欲しいワタシ:モノを買う際にブログやSNS的におもしろいかどうかという視点。確かにありますね。
  • 一人の時間は好きだけどひとりぼっちは嫌いなワタシ:自分自身がそうですw
  • パンケーキが好きなワタシが好きなワタシ:これは恋している自分が好きと同じでしょうかね。

“買う5秒前の心理3-『逆張り』

  • “嫌い”が好きなワタシ
  • お祭り騒ぎが嫌いなワタシ
  • “一見、変わらないもの”に弱いワタシ

“買う5秒前の心理4-『ボーダレス』

  • ひとり時間が好きなワタシ:NHKきょうの料理のレシピ人数が少なくなっていることは目から鱗でした。
  • オタクに憧れるワタシ:誰しも潜在的にあるんだと思います。

“買う5秒前の心理5-『シンプル』

  • 目玉は一つでいいワタシ
  • いいネーミングに弱いワタシ
  • 歳時記が好きなワタシ
  • 理由を知りたいワタシ

“買う5秒前の心理6-『人間力』

  • 物語に惹かれるワタシ:コンテンツですねぇ。
  • 雑居ビルに惹かれるワタシ:アド街ック天国みたいな感じ。
  • 免罪符が欲しいワタシ:これはみんなそうだと思います。

本書を読んで、買い物後が楽しみになりそうな気がします。自分の背中を押したのは果たして何だったのか、考える機会が増えそうですね。もちろん、商品企画や販促企画、ECやWEBのコンテンツ企画など多くの企画仕事にも役立てたい!