指南役代表・草場滋氏の新刊「買う5秒前」を読みました。そそるタイトル!こういうタイトルに確実に弱い自分がいますねー。本書の中にもネーミングのくだりが出てきますが、タイトルって大事だなとつくづく思いますね。
さて、そんな指南役からの贈り物を読むのは「”考え方”の考え方」「透明人間の買いもの」「キミがこの本を買ったワケ」に続いて今回4冊目。読後は2007年に読んだ「キミがこの本を買ったワケ」の超進化版だと感じました。
「キミが…」も「買う理由」が満載でしたが、本書はこれまで考えられてきたふだんの購買動機に収まりきらない未知の購買動機を7番目の動機として6つに分類し、62もの買うシーンを取り上げて説明されています。この「買うシーン」に思わず「なるほど」と唸るものが多いのです。
プロローグに「読むだけの本ではなく使う本」とありますが、「今日の私の買い物は何動機だったのか?」を逆引きして、自ら納得するといった用途が浮かびます。家族の買い物にも興味深く話を傾けられるかもしれません(笑)。
あの買い物はいったい何がお客の背中を押したのか?
その答えは読んだ方がそれぞれ感じていただきたいと思いますが、私自身、6つの分類の中で「なるほど」と思ったシーンを挙げておきます。読まないとよくわからないと思いますがそこはお許しを。
“買う5秒前の心理1-『本能』
- 彼女のマネをしたいワタシ
- 頭文字Aに惹かれるワタシ
- “10分”なら独占を許せるワタシ:ホイチョイ馬場氏の10分1,000円という理論に唸りました。ヒットの要因は10分という短い尺にあるということ。
“買う5秒前の心理2-『ソーシャル』
- 小ネタが欲しいワタシ:モノを買う際にブログやSNS的におもしろいかどうかという視点。確かにありますね。
- 一人の時間は好きだけどひとりぼっちは嫌いなワタシ:自分自身がそうですw
- パンケーキが好きなワタシが好きなワタシ:これは恋している自分が好きと同じでしょうかね。
“買う5秒前の心理3-『逆張り』
- “嫌い”が好きなワタシ
- お祭り騒ぎが嫌いなワタシ
- “一見、変わらないもの”に弱いワタシ
“買う5秒前の心理4-『ボーダレス』
- ひとり時間が好きなワタシ:NHKきょうの料理のレシピ人数が少なくなっていることは目から鱗でした。
- オタクに憧れるワタシ:誰しも潜在的にあるんだと思います。
“買う5秒前の心理5-『シンプル』
- 目玉は一つでいいワタシ
- いいネーミングに弱いワタシ
- 歳時記が好きなワタシ
- 理由を知りたいワタシ
“買う5秒前の心理6-『人間力』
- 物語に惹かれるワタシ:コンテンツですねぇ。
- 雑居ビルに惹かれるワタシ:アド街ック天国みたいな感じ。
- 免罪符が欲しいワタシ:これはみんなそうだと思います。
本書を読んで、買い物後が楽しみになりそうな気がします。自分の背中を押したのは果たして何だったのか、考える機会が増えそうですね。もちろん、商品企画や販促企画、ECやWEBのコンテンツ企画など多くの企画仕事にも役立てたい!