2月最初の日曜日はとてもやりきれない一日になった

年が明けたと思ったらあっという間に1月が終わり、2月が始まった。

来週から職場復帰しようと思っていたものの、諸事情により少し遅れそうなのも、自分の気持ちが↓となる原因ではあるが、何より最悪の結末となってしまったニュースが早朝から飛び込んできたもんだから、日本人として、いや、人間として何かやりきれない気持ちでいっぱいです。

地球上にはさまざまな国があり、領土がある。そこに暮らす人々にはそれぞれの考え方があって、治める思想やルールも異なる。領土内には資源があり、人類は生きるためにその資源を求め続ける。こんなに環境が異なると、紛争が起こるのはある種仕方がないとも思えるものの、やはり人が人を殺していいということはないはずです。

政府に対して批判している人がいるようですが、国家において最高レベルといえる緊急事態の中で政治家が私利私欲で動いているとは思えないし、極度の緊張と疲労の中で行われるタフなネゴシエーションは国民の想像を遥かに超えたところにあると思います。スーパーヒーローが現れて悪いヤツをやっつけ、世界平和が訪れます、チャンチャン。みたいなことはあり得ないわけで、誰も責められるものではないと思いますね。

月並みですが、今はただご冥福をお祈りするとともに、二度と起こらないようにするためにはどうするか、世界中で考えていくしかないと思います。

2月最初の朝はとてもやりきれない感情が渦巻くことになりましたが、気持ち切り替えて自分の生活をしていこうと考えさせられる機会になりました。

増え続ける老朽化デフレ物件、本当に需要はあるのか

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中古物件もこういう素敵な感じならアリなんですけどねぇ(Photo:gdiazfor)

今年に入って首都圏郊外の激安物件の話題をよく目にします。都内で500万円以下で買える物件が多く出ているらしく、すさまじいデフレを感じますね。まあ人口減、少子高齢化社会なのに五輪見越して都内にはバンバン新築立っているわけだから当然、ちょっと郊外行けば物件余りになってくるのは火を見るより明らかです。

文字面で読んでるだけではどんな物件かわからないし、正直買う人なんているのかなあと漠然と考えていたのですが、最近はニュース番組や情報バラエティなどでも取り上げられているので、生の物件情報を見ることができました。

多くは都心から電車で60分前後あるいはもう少しかかる場所にあり、だいたい最寄り駅から徒歩20分以上とかバスで15分かかるところに立つ、築30年とか40年といった公団マンションが中心。価格は300万円台とかめちゃ安で100万円台なども!

確かにお買い得価格になっているのは間違いないのですが、問題は中身。住んでいた方がすでにリフォームされている場合もあるようですが、先日ニュース番組で紹介していた本厚木の物件などは、日当りはすごくいいし、眺望もいいのですが、お世辞にも良い状態とは言いがたいもの。壁が汚いし、水回りはいまどき見たことがないくらいの古い設備。ステンレスは錆び錆び。トイレもう〜ん、用を足したくない。。。そんな感じで、確か380万円くらいだったかと思いますが、住むならリフォームは必須でしょうねぇ。4階建てでエレベーター無しというのも安い理由のひとつ。

(別の物件をリフォーム代込み400万円台で)実際に買った方がインタビューに答えていましたが「一生住むとは思ってないので、この値段ならまあいいか」といったご様子。20年ローンで毎月の支払いは2万円強。ちょっと景気がよくてボーナス、バンバン!ともらったら割と早くに払い終われるような金額。
多様性には割と寛大な方だと思うので何も文句もないのですが、私個人としてはなかなか選択しづらい物件です。

こうした公団マンションにこれまで暮らしていた高齢化したオーナーたちはもう少し便利の良いところへどんどん引っ越していくでしょう。そのため、多くの空き室が出てくるでしょうね。そう思うと住むにはさびしく不安な気持ちが先行します。
無責任発言ですが、もしかしたらまだまだ下がっていくかもしれません。

実際にどのくらいニーズがあるのかわかりませんが、単にリフォームしただけでは駅から遠く、エレベーターがない寂しい町で暮らすというのは付加価値がなさすぎると思うのです。

都内でも趣味人向けマンションやシェアハウスがありますが、そうした付加価値をくっ付けて売り出すというのは難しいのでしょうか。敷地内に自由に使っていいアートスタジオがある、防音設備の音楽スタジオがある、ゴルフの打ちっ放しができるところがあるなどの趣味型マンション、一軒につき、家庭菜園スペースが付いてくる、作った野菜を買い取ってもらえる農業体験付きマンションなど、棟ごとそういうスタイルにしないといけないし、土地はあるのか、共益費は?などさまざまな課題はあると思うのですが。

あるいは、エネルギーがある若い人たち向けに何戸かを一斉に売り出し、マンション全体をカルチャーの発信場所として使ってもらう。いま地方でベンチャー立ち上げをやっている人たちがいますが、そういう需要喚起はないでしょうか。さびしくなりつつあるエリア全体の活性化になるのかもしれないですね。

都心でも老朽化したマンションのリノベーション物件で人気のあるものを多いと聞きます。郊外になると中高年以外がわざわざ(デフレ)物件を選びにくるというのはないでしょうから、ある程度若い世代に販売していくことになりますが、単なるリノベーションではなく、高付加価値ならぬ別次元の付加価値を考えていく必要があると思います。

今日1/31の日経にこんな記事がありました。
「東急ハンズと団地活性化 UR:収納用品使い大幅改修」
都市再生機構(UR)は東急ハンズと連携し、横浜金沢区の物件の活性化策に取り組むとのこと。築35年以上経過した賃貸物件にハンズ取り扱いの収納用品や机などを入れて大幅に改修。室内空間の利用方法を提案し、入居率向上を狙う。壁紙などは30パターンの中から入居者が選べる。

すでにアパレルブランドやインテリアメーカーがデベロッパーと協力し、ライフスタイル提案をするような新築物件がありますが、URとハンズのような取り組みなどもリノベーション方法のひとつとしてはおもしろいですね。郊外のリノベーション物件がポップカルチャー発信基地みたいになっていくと楽しいのですが。。

やっぱりECが好き

peopleonPC
完全復帰までの慣らし運転の一環で、いい加減、脳も動かしていかないとということで朝からマーケティングテクノロジーフェア&イーコマースEXPOへ行ってきました。
旧友を訪ねる感じでブースをいくつか回って、セミナーも1つ受講してきました。

久しぶりに感じたのは、あー、やはり私はEC(Eコマース)が好きなんだなということ。そして、ECに救いを求めている人はこんなに多いのね、ということです。
某コンサルタントの話を聞く機会もありましたが、「私がこれまで関わってきたことは、A社を月商100万から1800万にしました、 B社を月商380万から2400万にしました、C社を3年で年商4億から16億にしました。。。」もともとのレベルはわかりませんが、とにかくこういう話を真剣なまなざしで聴いている人が大勢いるのですから、EC業界は依然として魑魅魍魎の世界なのかもしれないですね。

私も長年に渡り、この通販/EC界に身を置いてた人間の一人として考えると、EC黎明期はとっくに終わったと思っていたのですが、違いましたね。日本の事業者300万社総EC時代が訪れるのではないかと感じています。特に日本のマーケットの縮小っぷりから考えると、グローバルECが当たり前になる時代もそう遠くないのではないかと思ってみたり。
いずれにしても、メーカー、卸、小売、どの業態であろうとECへの活路は開かれているし、その道で上手に生きていく企業が残っていくのではないかと。

ただ、ECで本業の売上構成比でインパクトを残す、既存チャネルを凌駕するだけの売上を作るなどという目標はそうそう立てられるものではありませんし、やるといってすぐに積み上がるものでもありません。私は数年前にコンサルをやっていたことがありますが、ECを立ち上げればすぐに幾ばくかの売上ができると思っている経営層の方がいらっしゃいました。もうそんな時代じゃないよなあ、と思ってましたが、実際はまだ「そういう」時代なのです。
よく言われることですが、ECは自動販売機ではありません。作って置いておけば自動的に売上ができるというものではなく、育成することが大切なのです。箱も人も。

ECを生業にしている企業は本当に地味で細かいことを積み上げていて、そこに経営資源をきちんと投じています。もちろんすべての企業が該当するわけではありませんが、受注を作るためのコストと販管費の違いを理解し、細かくKPIを設定し、チーム内には適度な競争意識があり、自らの成長と事業の成長とのベクトルが合っている。相当、きれいごと言ってますが、そういう会社は本当にありますよね。

他人の心配するより、まずは自分のところの足元固めですが、今日思い出したことやあらためて感じたことは今すぐ使えると思うので、またネジを巻き直そうかと思っています。私を育ててくれたECへの恩返しのためにも。