小さな会社こそ、高く売りなさい

竹内謙礼さんの本をいくつか読んだことがありますが、たいていタイトルに釣られて買うことが多いのです(笑)。でもそれは悪い意味ではなく、私がその瞬間に課題として考えていることがタイトルとなって自分の目に浮き出て見えたからなのです。

ただ、今回はタイトル全体ではなく、中身です。決して、小さな会社の価格戦略にフォーカスを当てたものではなく、小さなサイズゆえの性(さが)や先入観、思考性などについて記されていたからです。いわゆる「小さな会社」をこれから大きく成長させていこうとする中で、最初に押さえておかねばならないこと(ヒント)が中身をちら見したときに浮かび上がったのです。

いやあ、読み進めていくうちに寒気すら覚えました。これは竹内さんが「概論」ではなく、実体験に基づいて整理してきた考え方なんだと思いますが、典型的な零細企業、特に技術があるが売り方知らない的な会社にはズバズバ当てはまるような気がしました。小さな会社から中規模サイズまで該当する気がします。

そもそも、小さな企業が生き残っていくためには、大手と同じやり方をしていたのでは無理。それは現在大手企業に成長した企業を立ち上げた過去の賢人達もそう思っているはずです。ヒトやモノにはお金がかかる、投資して失敗すればその分ビハインドになります。が、企画(アイデア)を考えるのにはお金はかかりません。例え、出した企画がモノにならなかったとしても、それだけでは大きなリスクはない。だから小さな会社は企画で勝負しなさい、というものです。でも、その「企画」には結構エネルギーがかかる、そこを小さな会社はないがしろにしがちというインサイトなのです。読んでてアタマが痛くなるのを覚えました(笑)

小さな会社にとって非常に辛辣な表現を用いてますが、かなりの洞察だと思います。言うは易しと評する方もいらっしゃるかと思いますが、私は読んで良かった一冊だと思います。

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