ギラン・バレー症候群になった日(5:進行)

shokuji

11/15(土)6時半くらいだったか、看護師さんに起こされて目が覚めた。朝の検温と血圧測定だ。37.4℃、血圧は160/110とかなり高め。自分でも驚いた。「トイレ行きたい」といって起き上がろうとすると両腕に力が入らなくなっていた。ふだんのように一人でスっと起き上がれなかった。ベッドを少し起こし、両足を上下に振った反動で起き上がった。左腕の怠さは増し、右手の痺れはじんじん。両足もかなり痺れ、確実に進行していると感じた。

さらに病状の進行を思い知らされたのはトイレのとき。男性特有の立って用を足すことが(ふらついて)むずかしいため、座って用を足したのだが、終わって立ち上がりスウェットパンツを上げるのに力が入らない。ゴム部分を掴めないので両手親指でうまく引っ掛けることには成功したが、そこから腰まで引き上げることができない。OMG! なんてこったい。再度がんばってみたがやはりダメ。腕がぶるぶる震えるだけで力が入らない。観念→ナースコール→応援要請。看護師さんに引き上げてもらった(照)。

ベッドに戻って大きなため息が出たことは覚えている。7時半になって朝食が運ばれてきた。寝てるだけなのにお腹は空くものだ。看護師さんが「食べにくかったら言ってくださいね」と。なんのなんのごはんくらいはと思っていると、お箸がうまく掴めない状態になっていた。フォークやスプーンは用意されていたので「ははーん、そういうことね」とフォークで食べ始めると、病状の進行に気付いた。食べる道具の問題に加え、噛む力と飲み込む力が衰えていたのだ。
その日の夕飯から数日は写真のような食事(とろみ/刻み食というドロドロの糊のようなごはんととことん刻んだ野菜やお肉)に変えられた。これは不味すぎて苦痛そのものだったのだ。

そして9時過ぎから17時頃までずっと点滴しながら寝てるだけ。合間にトイレ。夕方になって担当医が診にきてくれた。「かなり進行してますが、これがピークなんでしょうか?」と訊ねると「どこがピークかわからないので今がピークになることを祈りましょう。とにかく安静に」と。難病に相応しい回答だ。しかし、夜にはさらに悪化する。ナースコールのボタンすら押すことがむずかしいくらい力がなくなっていた。