仕事をする上で大切なことを調味料と同じように「さしすせそ」で考えてみる

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料理の味つけを決める調味料の基本要素を「さしすせそ」で表すのを聞いたことがありますよね。若い人は知らないかもしれないのでまずはおさらいしておきましょう。

さ 砂糖
し 塩
す 酢
せ 醤油(せうゆ)
そ 味噌

昔からある表現ですが「せ」と「そ」は何となくこじつけに思えますよね。まあご愛嬌でしょう。
そしてあともう1つ。家事の「さしすせそ」もご紹介。

さ 裁縫
し 躾
す 炊事
せ 洗濯
そ 掃除

これはキレイにまとまってますね。私は洗濯と掃除ぐらいしかできませんが(笑)

では本題。
最近、自分自身の棚卸しをする機会があったので、上記のように私が仕事をする上で大切だと思っていることを「さしすせそ」にまとめてみました。

さ 差別化を究める
し 実行力
す スピード
せ 先入観を捨てる
そ 相場を知る

差別化を究める
これは自分自身にも自分がやっている仕事の内容や携わっているプロジェクトにも共通する考えです。ここでは「自分自身」を例にして書いてみます。自分自身の強みや弱みをきちんと分析し、理解する。他人と違うところはどこか、特に優れている点や他人には真似できない点はどこかを理解しましょう。それこそが組織やネットワークの中で自分自身を選んでもらえる動機になります。「自分には何もない」なんて思わず、探して究めていきましょう。

実行力
これはもう言わずもがなですが、敢えて言うと「やらないで後悔するよりやって後悔するほうがよい」ということです。考えるだけで行動しないなんてもってのほか。やった後は100倍身に付くと思います。

スピード
経営のスピード化、意思決定の高速化、グローバル時代に求められるスピード…
語られない日はないほど重要なファクター、それが「スピード」
与えられた仕事、自分がやるべきTo Doをとにかく早くやっつけるクセをつける。私は若い頃、せっかちな上司に恵まれたので、そこは鍛えられましたが、年を重ねるにつれて鈍感になってしまった気がします。良いアイデアが浮かんでも頭の中で温めているだけでは何の利益も生みません。もう一度初心に戻り、スピードを大切にしたいと思っています。

先入観を捨てる
言い換えれば「決めつけ」ないこと。レッテルなんかもこの類い。一度貼ってしまうとなかなか剥がせない。ただ、人間や事業は成長するので、過去に何かがあってタブーとなっていることでも、時代や環境が変われば、関係なくなるってこともあります。長いサラリーマン人生の中で私は何度か転職してますが、移ったところで新しい提案を試み、先入観という壁の前に屈してしまったことが何度かあります。人に関してもそう。「Aさんは○○だから」「Bくんは××な考え方だから」そう言って、過去にあった問題点ばかりその後何年も突っついて良いところを伸ばそうとしない上司とか人事部とか…(あまり言うとやばいw)
まあくだらないことにいつまでも縛られてないで先のことを考えましょうということです。

相場を知る
野菜や肉の値段、家賃、白物家電の市場価格、作業時間、システム改変にかかる納期、客単価、モノやコトにおいて「世間相場」というものが必ずある。私はこの相場感覚を身につけておくことはマーケティングを考える上で非常に大切だと考えています。いつもいつも目を光らせる必要はありませんが、通りかかった不動産屋の入口で家賃相場を見てみるとか、スーパーやコンビニでモノの値段を見てみるなど、ふだんの生活の中で訓練できることは多いと思いますね。

以上が私の考える「さしすせそ」
言葉遊びみたいなものなのでいくらでも考えられますね。
自分の棚卸しをする際にこういうことを考えておくのもネタのひとつとして良いものですよ。

「夢を持ち続け、伝える力を養う」ジャパネットたかた高田社長が教えてくれたこと

1/16、昨夏引退発表していた一人のカリスマ社長が本当に潔く退任を発表した。
有言実行の表現者、ジャパネットたかたの高田明社長だ。

記者会見での声のトーンがふつうだったなどと低俗な物言いで書かれているが、そんなことはまったくどうでも良い。そんなことより、希代のカリスマが引退することを素直に寂しいと感じる。

ジャパネットたかたのことを今さら説明する必要はないだろう。長崎・佐世保のカメラ屋時代にラジオショッピングからスタートし、テレビショッピングに進出、折込チラシやカタログ→ネットと進み、全国全媒体をカバーする通販企業。家電系のみならず、今後はファッション、宝飾、食品なども強化とのことでもはや立派な総合通販。「ラジオ比率が1%になっても聴いている人にとっては100%だからラジオは辞めない」との発言は非常に高田社長らしいと思う。

ひとつ意外なことある。ジャパネットの売上はチャネル別比率で見ると、紙媒体の比率がもっとも高く、次いでネット、意外にもテレビはネットより低く3番目、そしてラジオの順。顧客層は8割が40代以上でネットは弱いはずと勝手に思っていたが、きちんと対策は進んでいたようだ。

2004年の顧客情報漏洩事件の際は、誠意ある謝罪とスピード判断により原因がわかるまで販売自粛(結果47日間自粛)、その間150億とも200億とも言われた機会損失も営業再開後は順調に回復。また、エコポイント終了の煽りでテレビが売れなくなり、業績が2期連続で落ちた後の2013年には白物家電に力を注ぎ原点回帰、ピーク時から600億も凹んだ業績をV字回復させた。こうしたことからも高田社長の経営手腕が並大抵ではないことはおわかりになるでしょう。甲高い声と佐世保弁のMCばかりが注目される人物ではないということだ。

そんな(個人的にも好きな経営者である)高田明社長が教えてくれたこと。できてないことばかりなのでこの際目指してみる。

  • ライバルはAmazonでも楽天でもなく「過去の自分」という姿勢。
    競争相手は関係ない。常に昨日の自分と戦うことで自己は磨かれると私も思う。
  • スペックではなくベネフィットを伝え続ける
    メーカーやブランドが伝えたいと思っているスペックは伝えず、(この商品を)使うことでどれだけ幸せになるか、どれだけ便利になるか、どれだけ周囲の方が喜ぶか、商品の持つ魅力とベネフィットを訴え続けるMCスタイルは本当に勉強になった。スマホもウォーターサーバも電子辞書も高田社長にかかればメリットしか感じられないw
  • 努力し続けて、夢はようやく叶う
    高田社長のようにストイックにはいかないかもしれないが、いつまで経っても半人前の私もできることからがんばってみたい。
  • 部下に夢を語る、こどもに夢を語る
    高田社長流「オープンリーダーシップ」の根幹は「夢を語る」こと。
  • 伝える力を養う
    借りてきた言葉ではなく、自分自身の言葉で思いを伝えること。伝える力が消費を創る。高田社長らしい言葉だと思います。

高田社長を見ていて、皆さんがどんな印象をお持ちかわからないが、私は、この人は不器用で真っ正直な人なんだろうなあ、と勝手に思っている。根拠はまったくないが、台本なく即興であれだけエモーショナルに商品説明できるのは、入念に準備した上で語っていく器用さがなく、思いが言葉となって沸き上がるMCスタイルのほうが自身の伝える力が最大限に発揮できると考えているからに違いない。それはそれで器用に考えているということかもしれないが。

高田社長は経営からこのたび完全引退し、個人事務所をベースにジャパネットたかたをサポートしていかれるとのこと。ちなみに「AandLIVE(アライブ)」という社名は「あきら(A)は生きている」という意味だそうだ。実にユニークじゃないか。年に1度くらいは出演するのかな?そうならそれはそれで楽しみだ。

動画はGLOBIS福岡での講演から(GLOBIS TV)長いのでお時間のあるときでも。高田明氏の魅力(語り)が満載。

チャレンジングな一年にするため仕事上で忘れずにいたい15のこと

 

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サラリーマン人生も四半世紀を超えてきたが、今なお初歩的なことに気付いたり、後悔先に立たずということが多いもの。昨年、変化した環境の中であらためて感じたことや受けた教えをメモしていたのだが、中でもチャレンジングな年にするために忘れずにいたい15のことを残しておこう。ジャンルはバラバラ。言いたい放題ご容赦。

  1. 最高の魚と最高のシャリ、最高の包丁があるからといって、最高の寿司が握れるわけではない。最高の環境を持った工場と最高の機械設備があるからといって、売れる商品ができるわけでもない。そこには作り手の経験やノウハウが必要。
  2. 効率と予算ありきの商品作りに未来の消費は目を向けない。
  3. 「値打ち」があるかどうかは企業が決めるものではなく、買う側が決めること。
  4. 自分の課題を他人にとっても課題だと決めつけるのは危険。自分の課題を解決するにはまず相手の課題を先に潰してあげる。
  5. コミュニケーションのキモは目線合わせ。互いがどんな気持ちでどこに向かっているかという確認作業を怠らないこと。
  6. 人は当たり前だと思ってることほど軽んじてしまう。そして「抜け落ちる」。当たり前だと思われていることこそ、大事に扱いたい。
  7. 挨拶は大切。血が通った挨拶がどれだけ気持ちいいものか。人の心を動かし、気持ちよく日々を過ごすのに、挨拶ほど大切なものはない。
  8. チャンスって結構転がってるものだと思う。でもほとんどの人は気づかない。早く気づきたいもん勝ち。そこに価値がある。早く気づきたいもの。
  9. 感謝を忘れてはいけない。感謝を忘れている人は愛されることはない。プロジェクトがローンチしたとき、商談が成立したとき、仕事を辞めるとき、人生をたたむとき、感謝を伝える機会は星の数ほどあるが、ついつい忘れそうになるので、日頃から感謝は伝えるように心がけたい。
  10. ホウレンソウはポパイの勇気とパワーの源。報連相は仕事を円滑に進めるための潤滑油。
  11. 「勝ち」にまぐれはあるが、「負け」にまぐれはない。「負け」には必ず理由がある。
  12. 批判だけで終わってはいけない。必ず代替案を提示せよ。
  13. 話しているとき、相手のうなづきが多くなったらご用心。相手はきっと聞いてない。つまらないことを話していると自覚せよ。
  14. 会議では必ず意見を言うこと。言わずに決定したことを後で文句言うぐらいなら潔く辞めてしまおう。
  15. オプションを持つことをクセ付ける。選択肢がひとつしかなければ決まるものも決まらない。早く決定したければオプションを持つことだ。